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深夜酒類提供飲食店の構造基準|照度20ルクスと見通しの条件

深夜酒類提供飲食店の構造基準|照度20ルクスと見通しの条件を解説する記事のアイキャッチ

落ち着いた雰囲気にしたくて照明を絞ったら、どこまで暗くしてよいのか分からなくなった。

照度は、上から押さえる基準と下から押さえる基準の両方があります。

深夜酒類提供飲食店営業では、営業所内の照度を20ルクス以下にしてはいけません。

一方、風俗営業の2号営業になるのは照度が10ルクス以下のときです。

つまり10ルクス超20ルクス未満という帯は、どちらの要件も満たさない領域になります。

この記事では、6つの構造基準を条文で確認し、内装で引っかかりやすい点を整理します。

読み終えたら、自分の店の照明と客席の作りが基準に収まっているかを確かめられます。

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目次

深夜酒類提供飲食店の構造基準は6つ

まず根拠を確認します。

法32条1項が、深夜に飲食店営業を営む者に構造・設備の維持義務を課しています。

その技術上の基準を定めているのが施行規則99条です。

施行規則99条が挙げる6項目

号基準
1号客室の床面積は1室9.5平方メートル以上(客室が1室のみなら適用なし)
2号客室の内部に見通しを妨げる設備を設けない
3号善良の風俗等を害するおそれのある写真・広告物・装飾等を設けない
4号客室の出入口に施錠の設備を設けない(営業所外に直接通ずる出入口は除く)
5号営業所内の照度が20ルクス以下とならないように維持
6号騒音・振動が条例で定める数値に満たないように維持

いずれも「維持しなければならない」という書き方です。

届出のときだけ満たせばよいものではなく、営業している間ずっと求められます。

客室が1室だけなら床面積の制限はない

一 客室の床面積は、一室の床面積を九・五平方メートル以上とすること。ただし、客室の数が一室のみである場合は、この限りでない。

風営法施行規則 第99条1号

ただし書があるので、小さな店でも客室を1室にまとめれば床面積の制限は外れます。

逆に、仕切って2室にした瞬間に、それぞれ9.5平方メートル以上が必要になります。

カウンターだけの小箱で個室風のスペースを作ろうとすると、ここで詰まります。

構造基準でいちばん外しやすいのは照度

6つの中で、意図せず違反しやすいのが5号です。

雰囲気を作ろうとして照明を落とすと、基準を割ります。

しかも下げすぎると、今度は別の類型に入ります。

風営法の区分ごとに許される照度の帯を数直線で示した図。1号営業は5ルクス超、2号営業は5ルクス超10ルクス以下、3〜5号営業は10ルクス超、深夜酒類提供飲食店営業は20ルクス超で、10ルクス超20ルクス以下は深夜に営業する区分を選べない
深夜酒類提供の20ルクスは、風俗営業の下限とは別の線です。

20ルクスを下回ってはいけない

五 次条に定めるところにより計つた営業所内の照度が二十ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。

風営法施行規則 第99条5号

測り方は施行規則100条に定められています。

調光器を付けていると、営業中に基準を割る状態を作れてしまうので注意が要ります。

10ルクス以下にすると風俗営業になる

下限の反対側も見ておきます。

二 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、国家公安委員会規則で定めるところにより計つた営業所内の照度を十ルクス以下として営むもの(前号に該当する営業として営むものを除く。)

風営法 第2条1項2号

照度を10ルクス以下にすると、接待をしていなくても風俗営業になります。

この場合は届出ではなく許可が必要で、そのかわり原則として深夜0時以降は営業できません。

10ルクス超20ルクス未満という帯

2つを並べると、使えない帯が見えます。

照度扱い
10ルクス以下法2条1項2号の風俗営業。許可が要り、原則0時まで
10ルクス超〜20ルクス未満2号にも当たらず、深夜の構造基準も満たさない
20ルクス以上施行規則99条5号を満たす。届出で深夜営業できる

真ん中の帯は、深夜に営業する前提では選べません。

照明を落として雰囲気を出したいなら、20ルクス以上を保てる範囲で作り込むことになります。

この制約は、照明で世界観を作るバーで特に効いてきます。

許可対象になる3つのルートはバーの開業で整理しました。

見通しと施錠も構造基準に入っている

照度以外で内装に効くのが2号と4号です。

どちらも、客室の中が把握できる状態を保つための規定です。

設計の自由度を大きく縛るので、図面の段階で確認してください。

見通しを妨げる設備を置かない

2号は「客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと」です。

背の高いパーテーション、目隠しになる装飾、区切りのカーテンなどが問題になります。

なお、法2条1項3号は「他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが5平方メートル以下」の客席を風俗営業としています。

小さなブースを作ると、深夜の基準にも2つの号にも同時に触れうる、ということです。

客室の出入口に鍵を付けない

4号は施錠の設備についてです。

客室の出入口に鍵を設けてはいけませんが、営業所の外に直接通ずる出入口は除かれています。

店の玄関に鍵があるのは当然なので、そこは対象外という整理です。

構造基準を変えるときは届出が要る

届出をしたあとに内装を変える場合の手続きも押さえておきます。

法33条2項が、構造・設備に変更があったときの届出書の提出を定めています。

軽微な変更は除かれますが、その範囲が狭い点に注意が要ります。

照明と音響の変更は軽微に当たらない

内閣府令22条が、軽微な変更を除外リスト方式で定めています。

大規模の修繕・模様替、客室の位置と数と床面積、仕切り設備に加えて、照明設備の変更と、音響設備または防音設備の変更が並んでいます。

つまり照明器具を入れ替えただけでも軽微ではなく、届出が必要です。

手続きの詳細は風営法の変更承認で風俗営業の側と並べて整理しました。

立入りで図面と照らされる

構造基準は、立入りで確認される対象でもあります。

法37条2項6号が深夜酒類提供飲食店営業の営業所を、7号が深夜に営業している飲食店一般を挙げています。

何を見られるかは風営法の立入検査にまとめています。

届出そのものの流れは深夜酒類提供飲食店営業の届出で扱いました。

まとめ|深夜酒類提供の構造基準で外さない点

この記事の要点をまとめます。

  • 基準は6つ。床面積、見通し、装飾、施錠、照度、騒音・振動(施行規則99条)
  • 客室が1室だけなら床面積の制限はない。仕切って2室にすると各9.5平方メートル以上が必要
  • 照度は20ルクスを下回らない。調光器がある店は営業中の状態に注意
  • 10ルクス以下にすると2号営業。許可が要り、原則0時までになる
  • 10ルクス超20ルクス未満は選べない帯。どちらの要件も満たさない
  • 見通しを妨げる設備は置けない。小さなブースは法2条1項3号にも触れうる
  • 照明や音響を変えたら届出。内閣府令22条で軽微な変更から外れている

内装業者に依頼する前に、照度と仕切りの2点だけでも先に決めておくと手戻りが減ります。

構造基準は届出の側の基準です。許可との違いは風営法の許可4種類にまとめています。

照度の数値と測る場所は風営法の照度で区分ごとに整理しています。

騒音と振動の数値は風営法の騒音規制で扱っています。

改装で既得権が消える点はガールズバーの営業時間にまとめました。

この記事は条文をもとにした一般的な整理です。

照度の測定方法や個別の設備が基準を満たすかは判断が分かれることがあるため、着工前に所轄の警察署(生活安全課)や風営法に詳しい行政書士に確認してください。

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